鳩山首相「ぶれてない。新しい政治だ」 高速新料金迷走(産経新聞)

【鳩山ぶら下がり】(22日夜)

 鳩山由紀夫首相は22日夜、高速道路の新たな上限料金制の見直しの是非をめぐり、政権が迷走している状況について、「新しい政治の姿としてあってしかるべきではないか。国民の意思が審議を通じて反映される。ぶれてるという話ではなく、新しい政治を作り上げていくメッセージと思ってほしい」と述べた。首相官邸で記者団に答えた。

 ぶら下がり取材の詳報は以下の通り。

【高速新料金】

 −−高速道路の料金制度について首相は今朝、料金制度の見直しを表明した。しかし、前原誠司国土交通相は「料金を見直さないことを首相と長官から了解を得た」と述べた。見直すのか、見直さないのか。利用者にはまったく見えてこない。どういう理念、方針で進めていくか

 「(前原氏は)『現時点では』と申されたと思います。現時点では、見直さない。もう既に、(衆院の国土交通)委員会にかかっている法案でありますから、法案の審議をしていただく。法案自体と料金の問題はありますが、料金に関して、当然、国会という場において、真剣に議論していただいて、もし見直すということが必要であれば、その結論を見いだしていく。すなわち、そこはすべて国会の審議で見直すかどうかを決めていただきたい。で、そのことに対して、国交省、あるいは、国交大臣としてその方向が出れば、努力をするということであります」

【勝場被告有罪】

 −−首相の元秘書の勝場啓二被告に、今日、有罪判決が出た。これですべてが決着したのか。東京地裁に提出された書類に関して、当初、「国会にも提出する」としていたにもかかわらず、一転、昨日の党首討論では「必要ない」と述べた。方針転換とも思われるが、真意はいかがか

 「まず、勝場くんのことで、改めて自ら、政治家としての責任を痛感をしております。国民の皆さんにも改めておわびを申し上げたい。このことは一生の戒めとしたい。そのように考えております」

 「いわゆる資料の提出と公表を皆さんも混同しておられるのかもしれません。私はしかるべきときに、公表できる部分は公表する。すなわち、当然のことながら、弁護士に相談して、当然、政治資金規正法にかかわることに関して言えば、収支報告は訂正をするわけですから、させていただいて、それを公表するということになります」

 「それ以外のプライバシーにかかわる部分に関してでありますが、これは、常識的に考えても、どのような形にするか別でありますが、すべてを公表するという必要はないかと考えております」

 「国会に提出するかどうかは、あくまでも、国会でお決めになる話であって、私としては、いわゆる裁判のなかで、結論が出た話でありますから、国会に提出することは必要ないかとは思っておりますが、そのことに関しては、最終的に国会のなかで、お決めいただきたい。そのことを終始一貫して申し上げているつもりです」

【舛添新党】

 −−自民党の舛添要一参院議員が新党を結成する。民主党との連携はあるか

 「まだ、当然、一切考えておりませんし、そのようなことは、基本的には考えておりません。すなわち、私どもとすれば、今、政権というものを任されているわけでありますから、いかにして国民の皆様方のお暮らしを第一に考える政治を、本気で実現をするか。官僚主導であった政治を、いわゆる政治主導に変えていく。地域主権、今日も、その会議がありましたけれども、地域主権という国と地域をひっくり返すような大改革をやらなきゃならない。その意志に燃えて行動しているところです。なかなか、国民の皆さんに、すぐに実感が伴わないので、大改革には痛みが伴うかとは思っておりますが、しかし、私どもとすれば、今、進んできている道は、決して間違えてない。その思いのもとで、舛添先生がどのような行動をとられるかは、当然、政治家としての理念に基づいた行動だと思っておりますが、連携をするとかいうことを考えているいとまはありません」

【高速新料金】

 −−高速道路だが、先ほど、小沢一郎民主党幹事長が訪問先の鹿児島で、「無料化しようとそもそも約束して選挙を戦った。無料化どころか値上げになっている」と批判した。首相が国会で審議していこうと決めた矢先の幹事長の発言をどう考えるか。また、無料化を総選挙のときに約束したことは、今、改めてどう思うか

 「うん。無料化は無料化として行いますよ。それは混同されないほうがいいと思います。無料化の方法は、トータルとして、行っていくわけであります。ただ、ご案内の通り、無料化をしていくはずなのに、一部が今までより高くなるのはおかしいではないかと。その理屈はその理屈として、あろうかと思います。従いまして、国会の審議のなかで、その議論を大いにしていただいて、結論を出していただきたいということであります」

 −−関連だが、前原国交相のブリーフの内容に触れた際、「『現時点で』という言葉が入っているだろう」と言ったが、国民の側からすると、昨日の夜から今朝、昼にかけてと、首相や政府の方針がぶれてるんじゃないかと映らざるを得ない。混乱を招いたと感じないか

 「これは政治主導のなかで、党と政府のなかで、必ずしも、すべての考え方が一致してなかった側面はあると思います。しかし、一元化のなかで、政府が基本的に政策は任されている。それに対して、国民の皆さんの意見をうかがいながら、党としての考え方を示していただいて、それに基づいて、そのことを、この委員会のなかで、大いに審議をして、変えていくというのは、ある意味で、新しい政治の姿としてあってしかるべきではないかと思います」

 「今までは、政府の提出法案は一度出すと、メンツの問題で絶対変えられないというような話が、硬直した政治を招いたんじゃないでしょうか。むしろ、柔軟な発想で、国民の皆さんの意思が、政策のなかで、審議を通じて反映されることは決して間違いではない。したがって、ぶれてるとかいう話ではなくて、これからそういう新しい政治を、どうぞ、皆さん方も加わっていく中で、作り上げていこうではないかという、そういうメッセージと思っていただきたい」

【あす仕分け開始】

 −−明日から事業仕分け第2弾が始まるが、どういった仕分け、どういった結果を望むか

 「これは独立行政法人の話であります。当然、ま、天下り先の話でありますから、天下り先がどういう仕事をしているのかと。体質の問題が一番大事だと思います。その体質を、国民の皆さんの前に、明らかにして、国民の皆さんにも参加していただいて、見せてですね、そして、改革すべきところを大いに改革するという姿を見せきることが一番大事なんじゃないか。そのように思います」

【首相の指導力】

 −−前に、「リーダーシップを国民の前に見せる指導者に変わらなければならない」と話したが、リーダーシップを国民の前に見せてもらって、国民にも安心してもらうという政治スタイルに、もっと大胆に切り替えればいいと思うが、いかがか

 「はい。あの、ご指導ありがたく思っております。特に普天間の問題で、その思いを実現させて参りたいと考えています」

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